2020年から世の中は、想像だにしなかったコロナ感染症が猛威を振るい、従来の授業スタイルを変えざるをえませんでした。
自宅の図工教室では、すいかやパイナップル、冬はケーキやおしゃれなパンをまずは見て描き、その後待ってましたとばかりに皆で切り分けて食べて、「甘~い。」「ちょっと酸っぱいけどおいしい。」などと言い合いながら盛り上がっていました。
そんな課題は飛沫が散る為、当然できません。
机も四つを班のように向かい合わせにくっつけて賑やかにワイワイやっていましたが、1人ずつパーテーションで区切りおしゃべりは控えて、人と向かい合わないように壁や窓に向けて机を配置。
これでは牢屋のようだと思いました。
ある時感染者が減ったタイミングで、「コロナが収束したらまた元の形に戻していこうね。」と言うと、クラスの半数以上が「今のままが良い!」と声を上げたのです。
その反応には心から驚きました。
理由を聞くと、「人が見えて気になる。」、「パーテーションがあると目線が合わないから集中できる。」とのことでした。
最近は発達に偏りのある子供も増えてきて、席に着くことも難しい生徒もスイッチが入れば凄い能力を発揮できたりもします。
1人1人が集中し易い環境を考えるきっかけになったとも言えます。
ただ子供達が人間関係を学ぶ機会が減り過ぎるのも良くないので、どうバランスを取りながら改善していけば良いのか悩む日々です。
そんな中、我が家でこんなことがありました。
バイオリンを習っているうちの娘は、以前は月に一度アンサンブルで皆と集っていたのですが、コロナの2年間はずっと中止になっていて、その頃からもう辞めたいと言うようになっていました。
それが最近アンサンブルが再開し、先生が企画して下さった、大きな公園で遊んだり曲を発表し合う会に参加した途端、「バイオリンは絶対に辞めない、なぜって友達がいるからよ!」だそうです。
親としてはバイオリンが好きだから、と言って欲しいところですが・・・。
本当に子供はお友達と遊ぶのが大好き。
やっぱり人の心は人が動かすものなのですね。