今回は子供時代の遊びのお話をしてみたいと思います。
今から数十年前、小学一年生だった私は、お人形遊びが大好きで、また同じくらい外で遊ぶのも好きな女の子でした。
学校から戻るとランドセルを放り出して、学年もばらばらな近所の仲間と集まり、ドッチボールをしたり田んぼでれんげ摘みをして首飾りを作ったり、秘密基地と称して茂みにダンボールや木切れで小屋を作り、いろんな物を持ち込んでは自分達だけの空間を楽しんでいました。
敵と味方に分かれて松ぼっくりを投げ合ったり、探検ごっこもしました。
ここには書ききれない程の、大人には理解不能なへんてこな遊びを作り出しては嬉々として興じていたものです。
今思い出してみると、危なっかしいやら吹き出すやらで冷や冷やものです。
けれどもどれだけ冒険心を満たし、物事の限度を知り、人間関係を学んだことか。
今の子供達は、私の小さな頃の遊びの形とは大きな違いがあるでしょう。
現代は責任追及の時代で、空き地はフェンスで囲み進入禁止、登下校も事件に巻き込まれない様に時間通りに帰り、月~土曜までびっしりと習い事。
常に大人の見守る中決められた内容をこなしていく状況です。
安全で有意義な時間の過ごし方ですが、昔のあのつたなく素朴な、一見無意味の様なゆったりと流れる時間。
それこそが今となっては宝物とも思える、究極の遊びのひとときだった様に思います。
自分達だけで新しい遊びを生み出す想像力。
皆で意見を出し合い、もっと楽しめる方法はないかと遊びを改良していく工夫。
そんな力が今の子供達にも育っていて欲しいと思います。